前回でOSのインストールが終わり、稼働を開始した自作PC。
本記事では、実際に行った初期設定についてレポートする。
前の投稿をまだ見ていない方は、是非最初から見てほしい。
ドライバーのインストール
マザーボードに付属の光学ディスクから、必要なドライバーをインストールする。
自作PCを組んだけど、最初に何を行えば良いのだろう?ドライバーを入れるのが大変なのではないか?という思う人も多いと考えられ、筆者もその一人であった。しかし、このディスク一枚で基本的な動作に必要なドライバーは揃う。想定よりもかなり簡単だった。
メモリクロックの変更
今回購入したメモリは「CORSAIR VENGEANCE RGB PRO」の3200MHzモデルである。しかし、そのままでは高クロックでの動作はしない。3200MHzにするには、UEFI(BIOS)上での設定が必要だ。
現在のメモリ動作速度は、タスクマネージャーやCPU-Z等で確認できる。
2133MHzで動作していることがわかる。CPU-Zでは半分の値が表示された。
UEFI(BIOS)へ簡単に入る方法
ASRock製マザーボードの場合、先程導入したドライバーと共に「ASRock Restart to UEFI」というソフトがインストールされる。
アイコンをクリックすると、このような画面が表示される。
- 「Enter UEFI setup on next boot」… 次回起動時にUEFIに入る
- 「Reboot system immediately」… すぐにシステムを再起動
両方を「ON」にして「APPLY」を押すと再起動がかかり、UEFIに入れる。
もちろん、起動時にメーカーロゴ表示後、「F2」「Del」キーを押下する方法でもよい。
XMP Profileの適用
XMP Profileを「Profile 1」に変更する。変更が終わったら「F12キー」を押すと、変更内容を保存後、システムが再起動される。
タスクマネージャーやCPU-Zを開き、3200MHzで動作していることを確認しよう。
Dドライブの有効化
このPCには、2つのSSDがある。このうちOSの入っていないSSDは、このままではデータの保存ができないため、新しいボリュームを作成する。
左下のWindowsボタンを右クリックし、ディスクの管理を開く。
「未割り当て」の領域を右クリックし、「新しいシンプル ボリューム」を選択。
新しいシンプル ボリューム ウィザードが開始される。
シンプルボリュームサイズは、パーティション分割を行わない場合、最大値で良い。
Dドライブの場合「D」を選択する。もちろん、任意の文字でも良い。
パーティションのフォーマットを行う。ファイルシステムは大容量のデータを扱うのに適した「NTFS」を選択する。
ボリュームラベルはエクスプローラーなどに表示されるドライブの名称だ。後で変更しても何ら問題はない。
次へを押すと完了だ。
これで、2つめのSSDが使用可能となった。エクスプローラーを開き、ファイルの読み書きができることを確認しよう。
ユーザーアカウント制御の変更
「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と毎回聞いてくるのが煩わしいので、設定で無効化する。
- コントロールパネルを開く
- システムとセキュリティ
- ユーザーアカウント制御設定の変更
個人的には最低レベルで良いと思う。セキュリティリスクなどを鑑み、好みに応じて変更しよう。
コンピューター名の変更
コンピューター名は様々なソフトでの端末の識別などに使われるため、早めに設定しておくとよい。今回は「PC2021」とした
- 設定アプリを開く
- システム
- 詳細情報
- このPCの名前を変更
電源周りの設定
電源に関する設定を行う。
自作PCの場合、CPUのパワーをフル活用するため、「高パフォーマンス」がおすすめ。
スリープ時間の変更
お好みで。筆者は5時間を選択した。
電源ボタンの動作の変更
本体の電源ボタンを押した際の挙動を選択する。
隠しフォルダーの表示
筆者は、隠しファイルの中身をたまに閲覧するので、表示する設定にしている。
- エクスプローラー開く
- 上部の「表示」タブに移動
- オプションをクリック
- ダイアログ内の「表示」タブに移動
- 「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する」を選択
こちらはお好みで設定しよう。システムファイルなどを誤って削除したくない場合は、表示しないことをおすすめする。
各種アプリの設定
ここからは、各種アプリの設定を行う。
OneDriveの同期
Windowsとの相性が抜群のOneDrive。筆者は、サブスクリプションサービス「Microsoft 365」のユーザーであり、1TBのクラウドストレージが使えるため、設定する。
- OneDrive設定を開く
- バックアップのタブに移動
- バックアップを管理
- バックアップの開始
画像やデスクトップ、ドキュメントの内容がクラウド保存され、外出先でもスマホやタブレットでファイルをチェック可能になる。無料ユーザーでも5GBまで使用できるため、設定しておこう。バックアップ用途としてもおすすめだ。
ESETの設定
パソコンを購入したら必ず入れておきたいのが、セキュリティソフト。筆者は「動作が軽い」と評判の「ESET」を使用している。ライセンスコードがどこにあるのか、分かりづらかったため、備忘録としてここに記す。以下は旧PCからの移行手順だ。
- myESETにログイン
- すべてのライセンスを表示
- ライセンスを開く
- 旧PCのライセンスを切断
- ライセンスIDをコピー
- 新PCでESETをダウンロード
- ライセンスIDを入力
- 完了
ソフトのダウンロードは以下のリンクより行える。
筆者は別サイト「CLUB ESET」にライセンスIDがあると思い込み、ログインができず苦戦していた。「myESET」とは別物のサイトなのでややこしい…
また、旧PCを引き続き使用する場合は、Windows Defenderで最低限のセキュリティ対策をしよう。
iTunesの移行手順
iPhoneやiPadをお持ちの方は非常に多いだろう。そこで必要になるのが、iTunesライブラリの移行。サクッと終わらせたい。
iTunesには「Microsoft Store版」と「デスクトップアプリ版」が存在する。前者は端末の接続ができないなどの不具合が報告されているため、後者を推奨する。
デスクトップアプリ版のダウンロードは以下のリンクから行える。
ページの下部にある「ほかのバーションをお探しですか?」を押し、64bit版をダウンロードする。
新しいPCにソフトがダウンロードできたら、移行を開始しよう。
必要なもの
- ライブラリのサイズ以上の外付けドライブ
旧PCでの操作
- iTunesを開く
- 左上のファイル
- ライブラリ
- ライブラリを整理
- ファイルを統合にチェック
- 左上の編集
- 環境設定
- 詳細
- メディアフォルダの場所を確認
- 「iTunes」フォルダを外付けドライブにコピー
新PCでの操作
- 外付けドライブから「iTunes」フォルダをコピー
- iTunesを開く
- ライブラリを選択
- 「iTunes」フォルダ内の「iTunes Library.itl」を選択
- 完了
初期状態では、iPhoneやiPadのバックアップデータがライブラリと同じドライブに行われる。Dドライブや外付けHDDに保存する方法については、別記事で解説する。(準備中)
左下の検索ボックスを「Chrome」の「Google検索」に変える
タスクバーの左下にある検索ボックスでの検索は、通常「Edge」の「Bing」検索で行われる。しかし、「Chrome」の「Google検索」で行いたいと思う方も多いだろう。これを解決する有志によるソフト「Search Deflector」が存在する。
- GitHubページから最新のexeファイルをダウンロード
- ダウンロードしたSearch Deflectorを開き、任意のブラウザとサーチエンジンを選択
- 検索ボックスからの初回検索時にdeflector.exeを選び、「常にこのアプリを使用する」にチェックを入れる
それでもBingが開いてしまう場合、以下のChrome拡張機能を使うとよい。
Bingでの検索をGoogle検索にリダイレクトするものだ。
まとめ
本記事では、自作PCを起動後はじめに、実際に行った設定を見てきた。
各アプリの細かな設定が残っているが、概ね快適な運用ができるようになった。
設定は大変だけど、楽しいよね。
次回は、グラフィックボードの追加を行う予定だ。
履歴
7/16:初出
8/3:タイトル変更
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