カメラ対決「iPhone 14 Pro」vs「Galaxy S22 Ultra」比較レビュー

iOS

近年のフラッグシップスマホではカメラ性能が大きくアピールされている。

この記事では、「iPhone 14 Pro」と「Galaxy S22 Ultra」の写真・動画を、対決形式で比較する。

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「iPhone 14 Pro」vs「Galaxy S22 Ultra」

写真作例は、すべて左がiPhone 14 Pro、右がGalaxy S22 Ultraとなる。

画像はタップで拡大・スワイプで画像送りできます。

日中(広角)

曇り~晴れの日の、メインの広角カメラによる作例。

いきなり違いが現れた。S22 Ultraは、彩度が高めで鮮やかな画になる。

こちらも同様の傾向。

配色カードで確認すると、色の違いがわかりやすい。

続いての作例では、14 Proの木の部分が黒つぶれ気味に。

この写真を撮影した日は晴天。先程とは一転して、14 Proはより鮮やかな画になった。常に彩度高めになるS22 Ultraに対して、14 Proはホワイトバランスをうまく調整してくれる印象だ。

拡大して比較すると、わずかに14 Proがディテールに優れる。

好みの差はあれど、どちらもフラッグシップ端末にふさわしいメインカメラだと言える。

日中(高画素)

続いては、高画素モードでの比較だ。iPhone 14 Proは48MP、Galaxy S22 Ultraは108MPのメインカメラを搭載している。

なお、前者はApple ProRAWのDNGファイルをそのまま使用、後者はJPEG書き出しとなる。

14 Proに関しては先程の12MPの画像と比べて、淡めに出ている。RAW現像による編集の余地があるため、特段問題にはならないだろう。

拡大すると、108MPを搭載するS22 Ultraが精細さで勝っている。

ちなみに、1枚のファイルサイズは14 Proが76.6MB、S22 Ultraが17.4MBだった。

日中(超広角)

超広角カメラの比較。

広角と同様に、14 Proはナチュラルに、S22 Ultraはビビッドになる。

14 Proは、背景の空が白飛びしてしまった。

室内では、14 Proの方が濃く出た。

こちらの写真では、奥の木が黒つぶれしている。14 Proは良くも悪くもシャドウを持ち上げないため、HDRが効いていないような印象を受けがちだ。

両者とも、四隅のブロックの質感が失われていない。

閲覧するディスプレイによっても見え方がかなり異なる。

全体的に歪みが少なく、端々まで崩壊せずに描写されている。

日中(望遠)

ズーム性能はどうだろうか。

2倍では、どちらもメインの広角カメラのロスレスズームで、12MP出力となる。

S22 Ultraは、空が白飛びしているのに加えて、枝の周りに不自然な虹色の合成跡のようなものが浮き出ている。

それぞれ12MP・10MPの光学3倍カメラを搭載。今度は逆に14 Proの空が消えている。どちらかというとS22 Ultraが優勢か。

S22 Ultraは光学10倍のペリスコープカメラを搭載。

望遠対決は、ハードウェア的に有利なS22 Ultraが一歩リードしている。14 Proの2倍ズームも完成度が高い。

iPhone 14 Pro カメラアプリ

標準カメラアプリに”2倍”のショートカットがあるのも使いやすい。

来年こそはiPhoneにも高倍率ズームを期待したい。

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逆光

端末を太陽に向け、逆光環境下で撮影した。

広角

S22 Ultraは、手前の葉の色が残っている。

木々が完全に潰れている14 Pro。

レンズフレアやゴーストは、両者とも抑えられている。

超広角

超広角では、その差が顕著に出た。

総じて14 ProのHDR性能は弱く、逆光耐性はイマイチだ。

14 Proは、青よりの緑になる傾向がある。

14 Proのメインカメラは最短撮影距離が長く、近くにピントを合わせるのが困難。

近くのモノを撮る時は、少し離れた場所から撮影する必要がありそうだ。

マクロ

いずれも専用のマクロカメラは搭載しておらず、超広角カメラを使ったマクロ撮影となる。

14 Proのマクロは、ザラついた写真になるので好きになれない。メインカメラとの差が大きすぎる。

ポートレート

ポートレート(背景ボケ)モードを使用。

認識が難しい被写体だが、背景分離はけっこう正確。

人物での作例は提示できないが、実用的なレベルだと思う。

なお、ボケの量は後から調整可能だ。

食事

お昼ごはん!

炙りサーモンがマジでウマい。まさに口の中でとろけるような感じ。

ではなくて、、美味しそうに撮れるのはどちらだろうか。並べてみると、S22 Ultraは少し黄色くなりすぎている気がする。

2倍ズームの牛タン。この画角は使いやすい。

個人的には14 Proの方が良いように感じる。皆様は、どちらの画像が好みだろうか。

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夕方

日の入り前、17時頃~の作例だ。

広角

やはり、S22 Ultraは前景までしっかりと描写してくれるHDR性能の高さが際立つ。

色の階調は大差ない。

S22 Ultra、良い。

超広角

超広角も間違いなくS22 Ultraが勝る。

青や緑の出方は、日中同様だ。

14 Proの”雰囲気のある写真”が好き、という人も居るかもしれない。

夜景

ここからは、夜間・暗所での比較だ。

広角

14 Proはゴーストが目立つ。

どちらもノイズが抑制されている。

光源処理も似たような感じで、極端な差は見受けられない。

超広角

超広角では、広角よりは暗めになる。

露光時間が2~4秒程度と長くなり、手持ち撮影だとブレてしまうことが多い。

暗所

広角

S22 Ultraは、街頭の枠の部分が少し残っている。

全体的に緑に引っ張られる感じはある。

遊具の色はしっかりと認識できる。

超広角

夜間の超広角は、どうしてもブレてしまうので難しい。

S22 Ultraは、若干フレアが気になる。

暗所性能は、”並”という印象だ。

暗闇

部屋の常夜灯のみ付けた状態で、配色カードを撮ってみた。

広角

色は違うが、優劣は付け難い。S22 Ultraの方がわずかにノイズ量が少ない。

超広角

背景の白色にも注目だ。

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動画

※動画比較はPCやタブレットの方が見やすいと思います。

日中(広角)

14 ProはHDR(Dolby Vision)で撮影しており、XDR系ディスプレイで見ると明暗差の豊かな映像になる。S22 Ultraは、HDR10+に対応しているが、最大4K30FPSとなるため今回はオフにした。

アクションモード/スーパー手ブレ補正

強力な手ブレ補正を行う「アクションモード/スーパー手ブレ補正」を比較する。それぞれ最大解像度が制限され、14 Proは2.8K、S22 Ultraは1080Pとなる。

S22 Ultraは画質が悪い上に、かなり不自然な補正になってしまった。14 Proも若干の滲みはある。

日中(広角)<別作例>

こちらは別の作例。

アクションモード

アクションモードでは、主に横方向のブレが大幅に軽減されている。

画角が狭くなるが、言われなければ気づかない程度だ。

日中(超広角)

雲の表現、左側の木々の部分のザラつきの少なさは、14 Proの方が優秀。

アクションモード/スーパー手ブレ補正

より滑らかで、”補正している感”が少ないのは14 Proだ。

夜間(広角)

S22 Ultraは、明るいがノイズが多く、光も滲んでしまい、見苦しい映像に。

一方の14 Proは、低照度下でもしっかりと手ブレ補正が効いており、実用的だ。あとはゴースト問題を解決できれば、かなり良いのではないだろうか。

ちなみに14 Proは、設定 > カメラ > ビデオ撮影 > FPS自動調整から、フレームレートを落として低照度のビデオを見やすくするオプションがある(今回は無効化)。

夜間(超広角)

超広角はさらに暗くなる。14 Proはギリギリ合格、といった感じ。

【動画総括】
動画性能はiPhone 14 Proの圧勝。アクションモードを含め手ブレ補正がとにかく優秀。ジンバル等と組み合わせれば、まさに”プロ”レベルの映像が撮れるだろう。

まとめ

テストした画像を、◎…3点 ○…2点 △…1点 ☓…0点 で評価する。

14 ProS22 Ultra
日中(広角)
日中(高画素)
日中(超広角)
日中(望遠)
逆光
マクロ
ポートレート
食事
夕方
夜景
暗所
暗闇
動画◎◎
総合点29点33点

カメラ対決は、29対33で「Galaxy S22 Ultra」の勝利!

Galaxy S22 Ultraは、あらゆる環境や画角で、安定して良い写真を撮影できた。また、10倍の望遠カメラなどハードウェア面の強さも高い点数の一因だ。

一方のiPhone 14 Proは、HDR性能の物足りなさやゴーストといった弱点が目立った。動画性能に関しては、競合他社と比べてもトップクラスだと思う。

とはいえ、両者ともハイレベルなカメラを搭載しており、どちらを買っても楽しめるだろう。

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その他作例

iPhone 14 Pro

Galaxy S22 Ultra

望遠の圧縮効果が楽しい。

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