Snapdragon 8 Gen 3の新世代ハイエンドスマホ「Xiaomi 14 Pro」中国版を入手!
- 「Xiaomi 14 Pro」中国版
- 型番:23116PN5BC
- Snapdragon 8 Gen 3搭載
- 発売日:2023年10月31日(中国)
中国の通販サイトである京東(JD.com)にて購入。予約した上で発売日の数日後に配送された。
価格は送料込で5,128人民元(105,384円)。輸入消費税が未だ請求されていないため、総額は11万円強になる見込みだ。
本記事では、筆者がXiaomi 14 Proを約2週間使って感じた良い点・悪い点を実機レビューする。
スペック
CPU(SoC) | Snapdragon 8 Gen 3 |
メモリ(RAM) | 12/16GB LPDDR5X |
ストレージ | 256/512GB/1TB UFS 4.0 |
寸法 | 75.3×161.4×8.49mm |
重量 | 通常版:223g チタンモデル:230g |
ディスプレイ | タイプ:OLED サイズ:6.73インチ 解像度:3200×1440 リフレッシュレート:1-120Hz タッチサンプリングレート:240Hz 瞬間タッチサンプリングレート:2160Hz 調光方式:1920Hz PWM調光 色域:12bit,DCI-P3, HDR10+,HDR Vivid,Dolby Vision |
カメラ | 広角+超広角+2.9倍望遠,インカメラ |
バッテリー | 通常版:4880mAh 有線120W,無線50W |
防水・防塵 | IP68 |
初期OS | Xiaomi HyperOS |
色 | ブラック/ホワイト/グリーン/チタン |
発売日 | 2023年10月31日(中国) |
その他 | Wi-Fi 7,Bluetooth 5.4,NFC, USB 3.2 Gen2(10Gbps) |
Xiaomi 14 Proは、Qualcommの新型SoC「Snapdragon 8 Gen 3」を搭載した世界初のスマートフォンだ。
メモリは12/16GB+拡張8GB、ストレージは256/512GB/1TBから選択可能。規格はそれぞれLPDDR5X、UFS 4.0となっている。
6.73インチのQHD+有機ELディスプレイは、最大120Hzのリフレッシュレートや1920Hzの高周波PWM調光を備えるなど、2023年に相応しい内容だ。
アウトカメラは、広角+超広角+望遠の3眼構成。Xiaomi 14 Pro最大の注目ポイントとも言えるため、本記事でも詳しくレビューする。
開封 & 本体をチェック!
さっそく開封していく。
付属品は本体とシリコンケース、充電器・ケーブル、SIMピン、説明書類が同梱されている。
120W急速充電器は、100Vコンセントの地域でも最大出力可能なタイプだ。
外観・デザイン
今回は、全4色のうちブラックをチョイス。
背面はサラサラ系の素材にも関わらず適度な摩擦があり、手から滑り落ちにくい。指紋も目立ちづらいので、個人的にはかなり好みな質感だ。
側面は近年のトレンドである垂直型デザインを採用しつつも、ディスプレイ側と背面側の角が等しく削ぎ落とされている。
4つの角が同じ曲率で曲げられた「クアッドカーブ」仕様。
エッジディスプレイであるものの、表示部はほぼフラットであり、デザイン性と使い勝手を両立している。エッジ苦手派もこれなら大丈夫かも?
ベゼル幅は3辺が1.8mm、底部のみ2.08mm。Xiaomiは「視覚的な4辺均等」を謳っているが、やはり少々気になる部分だ。コストを上昇させてでも“本当の”4辺均等を実現して頂きたい。
Xiaomi HyperOS
ソフトウェア面では、MIUIに代わり「Xiaomi HyperOS」がプリインストールされている。
「MIUIと使い勝手に大きな違いは感じられなかった」というのが、筆者の感想だ。
アプリ開閉などのアニメーションは確かに改善されているが、トランジションの整合性や滑らかさといった観点でHarmonyOSやOriginOS、iOSには劣る印象。
Androidベースであることに変わりはなく、機能面の新規性も見られない。
Xiaomiは、IoT機器の連携を重視しコネクティビティを強化する、という意味合いで名称を変更したものと思われる。Xiaomi HyperOSは、同社製の周辺機器を揃えて初めてその恩恵を受けられる代物なのだろう。
デフォルトで日本語非対応
今回入手した端末は中国向けモデルであるため、標準で日本語に対応していない。
ただし、ロケール追加で日本語化は可能。いわゆる「中華フォント」についても、フォントの変更で対応できるようだ。
筆者自身は英語で事足りるので、特段不便さは感じていない。(なんなら、英語の方がカッコよくないですか…?)
Googleは普通に使える
GMSやGoogle系アプリが問題なく使える点は、MIUI時代と特に変わらず。
Google Play Storeは、apkファイルを用意するか、独自アプリストア「GetApps」経由で導入可能だ。
Bootloader Unlockはハードルが高い?
「安価な中国版を買い、グローバルROMやeuROMに入れ替えて使いたい」と考える方も多いだろう。
Xiaomi HyperOSでは、ROM焼きに不可欠なBootloader Unlockの難易度が上がっている。特別な権限を持つアカウントが必要となったため、日本人が自らロックを解除することが実質的に不可能となった。
しかしながら、SNS上ではBootloader Unlockに成功したとの報告も散見される。おそらく現地の特権ユーザーに依頼料を払って代理実施してもらう方式と思われる。
「不可能ではないが、ハードルは高くなった」ということを念頭に置く必要があるだろう。
まあ、筆者は中国ROMで困らないので関係ない話ですが。
カメラ
さて、Xiaomi 14 Proの目玉であるカメラ性能について見ていこう。
倍率 | 画角 | 35 mm換算 焦点距離 | 画素数 | CMOS センサー | センサー サイズ | F値 | OIS | その他 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
超広角 | 0.6x | 115° | 14 mm | 50MP | S5KJN1 | 1/2.76″ | f/2.2 | – | |
広角(標準) | 1x | ? | 23 mm | 50MP | OVX9000 | 1/1.31″ | f/1.42-4.0 | ○ | Dual Pixel PDAF, Laser AF |
望遠 | 2.9x | ? | 67 mm | 50MP | S5KJN1 | 1/2.76″ | f/3.5 | ○ | 10cmマクロ, ~70x |
インカメラ | – | ? | 21 mm | 32MP | OV32B | 1/3″ | f/2.0 | ? |
3つのアウトカメラは、いずれも5000万画素の超広角+広角+望遠の3眼構成となっている。
ズミルックスレンズの採用により反射を抑え、フレアやゴーストを抑制しているという。
前モデル「Xiaomi 13 Pro」は、メインカメラに1インチのイメージセンサー「IMX989」を搭載していたが、本機では1/1.31インチにサイズダウンしている。そのぶん低F値化が可能となるため実質的な受光量は遜色なく、構造上の問題からもメリットは大きいという判断なのだろう。
美しい光条が出る「可変絞り」メインカメラ
本機最大の特徴は「可変絞り」機構を搭載したメインカメラだ。
これは、メインカメラを使用し2倍ズームで撮影したもので、光源の周りに放射状に伸びる光の筋「光条(光芒)」が出ていることが分かる。
物理的な6枚羽根がレンズに搭載されているため、まるで一眼レフカメラで撮影したような光学的な効果を得られる。
▼可変絞りが動作している様子
Xiaomi 14 Proは1024段階で絞りを調節可能。通常のカメラモードではF1.42, F2.0, F2.8 ,F4.0の4つからユーザーが任意に選択できる。
絞りを絞ることで、よりシャープな光条が生成されることが分かる。
なお、光条が「大きすぎる」・「F値によって本数が変わる」ことから、“AI後処理でエフェクトを追加しているのではないか”との意見が寄せられた。しかしながら、プレビュー段階や動画でも光条が出るため、あくまで光学的な現象であることは間違いなさそうだ。小型化に伴う特殊な機構が、このような結果を生んでいると予想される。
動画でも非常に美しい光条が出る。これは楽しい!
一般的なスマホでは実現できないアクセントのある撮影が楽しめるだろう。
暗所にて高F値を使おうとした場合、絞り開放(F1.42)を試すよう表示される。オート撮影時に高いF値を選択すると高ISOになりやすく、ノイズ量が増える傾向にある。加えて、シャッタースピードも長くなるのでブレてしまうことが多く、若干使いづらさを感じた。
ただし、F4.0の出力結果を見る限り、極端に画質が劣化したような感覚は無い。シチュエーションにより適切な設定を選択すべきだろう。
▼光条を出そうとしてブレてしまった例
可変絞りはボケ感の調節にも役立つ
可変絞り機構のメリットは、光条だけではない。
絞り操作により背景ボケの量をコントロールできるため、例えば食事の場面で全体をくっきり写したい時に役立つ。
大型センサー搭載による“ボケすぎ問題”への答えとも言える。
テレマクロ
特筆すべき機能の2つ目は「テレマクロ」カメラだ。
前作「Xiaomi 13 Pro」に引き続き、Xiaomi 14 Proは67mmの望遠カメラを搭載。フローティングレンズの採用により最短撮影距離が約10cmと短く、マクロ撮影も可能となっている。
取り急ぎ、道端に咲く草花を撮影した。
1cmほどの小さな花だが、花脈や雄しべの先端まで非常に高い解像感で描写されている。
超広角レンズを使ったマクロと異なり、オブジェクトが歪みにくいことも特徴だ。
極端に小さいモノだけでなく、10~20cm大のフィギュアのような物撮りでも活躍する。
一般的なスマホであればメインカメラのデジタルズームとなる距離だが、本機種では望遠カメラが使用される。素材の質感までしっかりと映し出されている。
大口径レンズさながらの美しい玉ボケも魅力の一つだ。
「少し遠くから撮る」といった使用方法も容易。
もちろん、通常の望遠カメラとして風景やポートレート撮影でも利用できる。
Xiaomi 14 Proの望遠カメラは、被写体との距離を問わず様々な場面で重宝しそうだ。
LEICAカラーの選択はもちろん可
LEICAとコラボしたXiaomiスマホではおなじみのスタイル変更。
ビビットな色調が特徴の「Leica Vibrant」と、ナチュラルでコントラストが強い「Leica Authentic」をワンタップで切り替えられる。
vivo X90 Pro+と比較
以下、カメラ性能に定評のある「vivo X90 Pro+」と比較しながら、超広角から望遠までの作例を見ていく。
特に注記が無い限りXiaomi 14 ProはLeica Vibrant、vivo X90 Pro+は通常カラーを使用している。
▼超広角
超広角カメラのセンサーサイズは、Xiaomi 14 Proが1/2.76″に対してvivo X90 Pro+が1/2″と、スペック上はvivoが優れている。
色味の違いはあるものの、日中の撮影に関しては優劣付け難い。
▼広角
両者ともHDRがよく効いている(空の部分など)。
Xiaomi 14 Proはビルの柵の部分が残っているのに対し、vivo X90 Pro+は潰れて黒塗りになってしまった。
ノイズ量に関しても、Xiaomi 14 Proの方がわずかに少ない。
▼2倍
Xiaomi 14 Proはメインカメラのデジタルズーム、vivo X90 Pro+は2倍の光学倍率となる。
パッと見でもvivo X90 Pro+の方がより鮮明に撮れていることが分かる。
細部を見ると一目瞭然だ。
▼3.2/3.5倍
それぞれ、35mm換算67mm・90mmの望遠カメラを搭載。
ノイズ量やシャープネスの加減、明るさを含め、vivoの圧勝と言えるだろう。Xiaomiは全体的にボヤけた画になってしまった。
なお、Xiaomi 14 Proは2.9倍以降で望遠が使われるが、カメラアプリ上でのデフォルト値は3.2倍となっている。
▼10倍
いずれもデジタルズームとなる10倍。ここまで拡大すると、顕著に差が現れる。
vivoの画像処理能力、恐るべし。
夜景
続いては、東京駅近くの屋上庭園「KITTEガーデン」より撮影した都市夜景を比較する。すべてナイトモードは使わずに通常モードを使用している。
▼超広角
Xiaomi 14 Proの写真は全体的にノイズが目立つ。ただ、vivo X90 Pro+はノイズリダクションが強くかかりすぎ、橋桁レンガの模様が完全に失われている。
▼広角
Xiaomi 14 Proの作例は手前の線路が黒潰れ気味。対して、vivo X90 Pro+は暗部を持ち上げる傾向がある。
▼2倍
こちらも、光学倍率であるvivo X90 Pro+が優れる。ただ、Xiaomi 14 Proも十分実用レベルの画像を出力しており、かなり健闘していると思う。
▼3.2倍/3.5倍
やはり横に並べるとXiaomi 14 Proは少し劣る印象だ。
別の画角も見ていこう。
▼超広角
Xiaomi 14 Proは暗くなりがちであるだけでなく、ザラつきが気になる。超広角は、画像処理を含めてvivo X90 Pro+の圧勝と言える。
▼広角
明るさの差を「画作りの違い」と捉えるならば、ほぼ互角だ。個人的には明るいvivoが好みだが、コントラスト重視のXiaomi(LEICA)の色味が好き、という人も居るだろう。
▼2倍
さすがに専用レンズ搭載のvivo X90 Pro+の方が優れる。正面奥の店の入り口部分までしっかりとHDRが効いている。 Xiaomi 14 Proはタイルのテクスチャが溶け気味。ただ、デジタルズームであることを考慮すると、かなり頑張っていると思う。
▼3.2倍/3.5倍
望遠対決もvivoの勝ちを主張したい。ディテールは同等程度だが、それと両立してしっかりノイズを除去できているvivoが良いと感じる。Xiaomiのスマホはノイズリダクションが弱く、iPhoneの画像処理に近いような感覚だ。
ただ、撮影時のユーザー体験としては、Xiaomiが優れている。
vivoは特にナイトモードでシャッタースピードが(比較的)長くなる傾向があり、固定した状態でないとすぐにブレてしまう。 対するXiaomiはすぐにシャッターを切れるため、手持ちでも撮影しやすい。具体的には、この程度の暗所であればSS1/17sくらいに収まる。
最強の動画手ブレ補正
Xiaomi 14 Proの動画手ブレ補正は、数あるスマホの中でもトップクラスだ。
▼完成した動画
超強力な動画手ブレ補正で有名な「Galaxy S23 Ultra」にも引けを取らない補正能力。
ただし、4K60FPSでHDRを有効化できない時点で、筆者が動画目的で本機を使うことは無い。引き続き動画機はiPhone 15 Pro MaxかGalaxy S23 Ultraになりそうだ。
カメラまとめ
Xiaomi 14 Proは単純な画質では他機種に劣る場面はあるものの、ハイエンドに相応しいカメラ性能を発揮することが分かった。
「可変絞り」や「テレマクロ」に「LEICAの色味」が加わり、ハード・ソフトの両面から唯一無二の撮影体験を実現している。
端的に言えば“写真を撮ることが楽しくなる”カメラだ。明確な差別化ポイントがあるため、Xiaomi 14 Proをカメラ目的で購入しても満足できる仕上がりと言える。
その他の写真作例は記事の最後に載せてます!ぜひ見てね。
ベンチマーク
Xiaomi 14 Proは、新SoC「Snapdragon 8 Gen 3」を搭載する世界初のスマホだ。今回はAnTuTu BenchmarkとGeekbench 6を使い、その実力をテストする。
AnTuTu Benchmark
記事執筆時点の最新バージョンである「AnTuTu Benchmark V10.1.2」で計測。
結果は驚愕の200万点オーバー!内訳はCPU 441407・GPU 843467・MEM 414095・UX 316758、計2015727を叩き出した。
特にGPUスコアが非常に高く出ており、ワンランク上の快適なゲームプレイも期待できるだろう。
本体温度は13.7℃上昇し、バッテリーは8%減少。実行中は本体上部に熱を感じ、後半はやや苦しい印象を受けた。
いわゆる「ベンチマークブースト」や個別アプリ毎のスロットリング制御もあるため、これらの値が“真の実力”であるとは言い切れない。しかしながら一つの指標となることは確かであり、スコア相応の性能を誇ることは間違いないだろう。
Geekbench 6
Geekbench 6でも測定。結果は以下の通りだ。
- CPU(シングル) … 2116
- CPU(マルチ) … 6650
- GPU<OpenCL> … 13933
- GPU<Vulkan> … 16752
Snapdragon 8 Gen 2搭載機と比較して各スコアが40%~60%程度向上しており、かなりのスペックアップが図られている。
生体認証
指紋認証は光学式センサーを搭載。速度自体は速いが、認識精度はいまひとつ。超音波式センサーを搭載するvivo端末と比べると一歩劣る感覚だ。
超音波式センサーはライセンス諸々の関係で普及が進まないのは理解できるが、そろそろテコ入れがあっても良いのではないだろうか。
もちろん顔認証にも対応しているので、ロック解除などで実用上不便に感じることは無い。
バッテリー持ちは並
「Battery Mix」というアプリを使い、実使用下のバッテリー持ちを検証。
GPSトラッキングを有効化し、常に端末に負荷を掛ける状態とした。
この日は朝9時頃に充電100%の状態で自宅を出発し、SNSやマップ閲覧、ブラウジング等を度々行っていた。また、写真・動画も370枚ほど撮るなど、けっこうヘビーな使い方をした。
結果として、約7.5時間後の17時手前でバッテリーが切れてしまった。
各アプリ毎の使用率は以下の通り。
かなり頻繁に使っていたため、持続時間が悪く見える結果に。別日はちょうど一日持ったので、当然だが使い方次第といったところ。
バッテリー持ちは極端に良いわけではなく、“並”という印象だ。
120W充電は◎
付属の充電器で120Wの急速充電が可能。満充電にかかる時間は、実測値で約18分だった。
今更特に驚きは無く、当たり前に速く充電できるのは現代ハイエンドスマホの必須要件と言える。
ディスプレイ
ディスプレイは、最大120Hzの可変リフレッシュレートで解像度QHD+のパネルを搭載。1920Hzの高周波PWM調光により、暗い環境でのチラつきを抑えられる、としている。
スペックシート上のピーク輝度は3000nitと書かれており、屋外でも視認性が高い。
▼iPhone 15 Pro Maxのディスプレイはさらに明るい
また、一般的なゴリラガラスではなく自社開発の「Xiaomi ドラゴンクリスタルガラス」を採用。めちゃくちゃ衝撃に強いらしいので、素直に嬉しいポイントだ。
オーディオ
オーディオ面はDolby AtmosとXiaomi Soundに対応。
スピーカー再生時は本体が程よく振動するため、無理している感じが少ない。最大音量でも音が割れることは無く、不満を抱くユーザーはまず居ないだろう。
AnTuTu Benchmarkのワンシーンで鳥の鳴き声があるのだが、自然すぎて本当に外で鳥が鳴いているような感覚に陥った。
また、Immersive Soundというサウンドエフェクトを有効化することにより、広がりのある音響効果を楽しめる。音源によって合う・合わないはあるので、必要に応じて使うのが良いだろう。
Bluetoothコーデックは、AptX HD / AptX Adaptive / LDAC / LHDC 5.0にも対応し、高品質や低遅延など場面によって様々なオーディオ機器を使い分けできる。ワイヤレスイヤホン派にも安心だ。
良い点・悪い点
Xiaomi 14 Proを筆者が約2週間使って感じたメリット・デメリットをまとめる。
- 大画面なのに手へのフィット感は良好
- 安定したGoogle関連アプリ動作
- 高品質のバイブレーション
- 可変絞り・テレマクロが楽しい
- 4K60FPS動画撮影時にレンズ切り替えが可
- AODの「Smart」オンオフがすごい?
- Widevine L1 & アマプラ高画質OK
- ギャラリーアプリでの拡張HDR表示が可能
- 「消しゴムマジック」的なAI編集機能アリ
- 220グラム超えの重量
- 指紋認証精度がイマイチ
- アニメーションは今一歩
- カメラアプリのUIは改善の余地あり
高品質のバイブレーション
驚いたのが、バイブレーションの品質だ。
「戻る」操作などで再生されるHaptic feedbackがとにかく気持ち良い。
この辺りは、いわゆる“格安ハイエンド”ではコストカットの対象になることが多く、それらとは明確な違いを感じる部分だ。
AODの「Smart」オンオフがすごい?
スクリーンロック時に表示される「AOD」。常に表示する設定以外にも、適応型の「Smart」を選択できる。
顔を向けた時だけ素直にAODが出るため、焼き付きの心配がなく精神的にも良い。前面のセンサーを使って判定しているのだろうか?ちょっと怖いけど便利。
ギャラリーアプリでの拡張HDR表示が可能
当時iPhoneやHUAWEI機でいち早く追加された「ギャラリーアプリでの拡張HDR表示」。
画像の明るい部分をより明るく表示する機能であり、HDRで撮影した写真を鮮明に楽しめる機能だ。
最近はvivoやOPPO等の中華メーカー各社でも搭載が進んでいる(Xiaomi 14 ProがXiaomi機初であるかは不明)。
「消しゴムマジック」的なAI編集機能アリ
続いてもGallaryアプリの話。
Google PixelのCMで有名になった「消しゴムマジック」に似た機能を、純正アプリで利用できる。
Xiaomi製消しゴムマジック pic.twitter.com/YG73ZeRNx2
— PC人間 (@pcningen) November 18, 2023
こうしたオンデバイスAI処理の良し悪しは、今後のスマホ選びにおいて重要度が増すのではないだろうか。
カメラアプリのUIは改善の余地あり
カメラが最大の売りと言っても過言ではない「Xiaomi 14 Pro」。
しかしながら、純正のカメラアプリは少々使いづらさを感じた。
具体的には、絞りの設定に3タップを要する点だ。せっかく可変絞りを搭載しているのだから、もう少し簡単に操作できても良い気がする。
また、アスペクト比の変更が直感的でなく、毎回一瞬戸惑ってしまう。
慣れによる部分も大きいと思うが、今後のアップデートに期待。
まとめ:カメラが楽しい新世代ハイエンドスマホ。
Snapdragon 8 Gen 3を搭載するなど、新世代の訪れを感じさせる「Xiaomi 14 Pro」。
使われている部品はフラッグシップ級であり、ハードウェアの高級さを十分に堪能できるスマートフォンだ。
やはり、最大の特徴はカメラ性能と言える。特に、筆者にとって綺麗な光条やテレマクロは初体験であり、かなり新鮮だった。購入した理由も「カメラに惹かれたから」というところが9割だったので、その点でも満足度は高い。
それでいて価格は10万円台前半。中国版であることを加味しても、破格の値段設定と言える。
Xiaomi 14 Proは京東のほか、海外通販サイトEtoren(イートレン)でも購入できる。特徴を理解した上で中華スマホに挑戦してみたい方は、是非手を出してみると良いだろう。
その他写真作例
東京周辺で撮影した作例です。
※画像タップで拡大・スワイプで画像送りできます
アートフレームを付けると、ふとした瞬間もよく見える不思議。
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